不燃性パーツクリーナーが日刊工業新聞に掲載されました

掲載紙『日刊工業新聞』2023年12月20日

 

 

不燃性の強力洗浄剤 マコトインター来年2月投入

 

【奈良】マコトインターナショナル(奈良県上牧町、田中康裕社長)は、金属系装置や機器の油脂汚れを落とせる不燃性の洗浄剤を2024年2月1日に発売する。引火による火災の危険がなく安全性を確保できる。また洗浄力を高めることで、従来の不燃性洗浄剤に比べ洗浄剤使用量を20%程度減らし、コスト削減効果が見込める。自動車メーカーの修理工場や鉄道関連の工場、金属加工業などでの利用を想定する。

 

 

油脂汚れ除去率1.8倍

 

発売する洗浄剤はスプレー式で1本当りの内容量は175㌘。24年度に年間10万本の販売を目指す。24年1月中旬から代理店を経由し、自動車メーカーなどにサンプル出荷を始める。

 

マコトインターナショナルの不燃性洗浄剤は従来製品に含まれるフッ素と二酸化炭素(CO²)に加え、水とエタノールで構成されている。材料に水を入れることで不燃性を実現するとともに、洗浄液の蒸発速度を遅らせ、洗浄液が汚れに長くとどまるため洗浄力を高められる。

 

だがフッ素と水は混ざりにくい。そのため”つなぎ“としてエタノールを使用。界面活性剤を使わずに水と油を混じり合わせる「三相乳化法」を活用し、材料を高速でかき混ぜることでフッ素と水、エタノールを乳化させた洗浄剤を作れた。

 

エンジンオイルと木炭を混ぜて作った汚れを利用した評価試験を実施。汚れを付着させてステンレス板に向けて3秒間洗浄剤を噴射し洗浄力を評価した。従来製品に比べ1.8倍となる74%の汚れ除去率を実現した。

 

現在、自動車工場での油脂汚れの洗浄剤として「第一石油類」洗浄剤が多く使われている。低コストで高い洗浄力を持つが、引火の危険性があるため、大手では不燃性洗浄剤への切り替えが進められている。国内でのこれらの洗浄剤の市場は年間300億円程度。同社は第一石油類洗浄剤から不燃性の洗浄剤での切り替え需要を取り込みたい考え。

 

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